S&P500連動SPY,生活必需品小売りVDC,ヘルスケアVHTを2005年から比較

分析

先日,数年間保有していた優先株式PFFを売却し,ヘルスケアVHTを購入しました.前回,S&P500連動SPY,生活必需品小売りVDC,全米VTIをリーマンショック前から比較し,株価,配当,再配当した場合のトータルしターンを比較しましたが,今回は全米VTIをヘルスケアVHTにして比較してみました(https://www.portfoliovisualizer.comより).

次の図表は,2005年にそれぞれ1万ドルを投資した場合のリターンを示しています.青線Portfolio1はSPY,赤線Portfolio2はVDC,黄線Portfolio3はVHT,です.3つのETFの比較および配当再投資の有無についても比較します.

まずは配当再投資無しの場合.2005年から2018年(14年間の投資)で,青線SPYは10,000ドル→20,677ドル,赤線VDCは24,037ドル,黄線VHTは31,941ドル,とVHTが最もよい成績でした.標準偏差STDEVはVDCが最も少なく10.83%でした.標準偏差とはばらつきを表し,変動が少ない方が長期保有の場合は精神的に楽だと思われます.14年間の中で1年間最も良い成績はVHTが42.65%,SPYは32.30%,VDCは28.00%,1年で最も悪い成績はSPYが-52.20%,VDCは-32.92%,VHTは-37.03%でした.

次に配当再投資の場合です.14年の投資で,青線SPYは10,000ドル→27,413ドル,赤線VDCは32,792ドル,黄線VHTは39.024ドルとVHTが最もよい成績でした.

次の図は再投資無しの場合の配当です.1万ドルの投資で,配当はSPY:178ドル(2005年)→422ドル(2018年),VDC:129ドル→668ドル,VHT:77ドル→442ドルと,3者ETFは14年経てば放っておいても,元本は2倍以上になり,配当も4%以上です.VDCは2009年リーマンショック後も配当が増えていますが,SPYとVHTは一旦減り,SPYはリーマンショック前を上回る配当は2012年から,VHTは2015年になってからです.ただし,VHTは2009年の配当が前年度に比べ,非常に多くなっています.

次の図は再投資有りの場合の配当です.1万ドルの投資で,配当はSPY:178ドル(2005年)→553ドル(2018年),VDC:129ドル→897ドル,VHT:77ドル→536ドル,となりました.

配当再投資の有無による,2018年の株価と配当金を次の表にまとめました.なお,上段は再投資無し,下段は再投資有りです.

2018年株価(ドル) 2018年配当金(ドル)
SPY 20,677 422
27,413 553
VDC 24,037 668
32,792 897
VHT 31,941 442
39,024 536

今回,調べた結果では株価はVHTが最も良いパフォーマンスでした.リーマンショックでの下落はVDCが少なく,配当もVDCが多いです.利益で考えれば,配当ではなくトータルリターンだから,最も良い選択はVHTとなります.

戦略としては,当たり前ですが,余裕資金があるときはできるだけ配当は再投資し,定期的な収入がなくなった時には,配当金を受け取る,ということですね.

優先株式PFFを手放したことで,配当金が年間24万円くらいから8万円くらいになると思われますが,全体のパフォーマンスを考えました.

今後も米中貿易戦争を始め,いろいろな波があるでしょうが,VT,VTI,HDV,DVC,VYMそしてVHTは売るつもりはなく,買い増しだけをしていく予定です.

今後,これまでのように好調が続くとは思われませんが,米国株の将来は下落もありながらも,長期ではこれからも上昇傾向を続けると信じて投資し続けます.

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